寒い日の帰り道
ビル風が頬を切っていく
ポケットの中で指先だけ
かろうじて生きてるみたいだ
イヤホンから流れる歌も
今日はなんか沁みすぎてさ
元気出せよって言われるほど
余計に動けなくなるんだよ
辛い日はポケットに手を入れて
猫背のままで歩いたっていいじゃないか
ちゃんと前を向けなくたってさ
倒れずにいるだけで十分だろ
誰にも見せない涙ぐらい
夜風がそっと隠してくれるから
無理に笑わなくていいんだよ
帰り道くらい弱くていい
信号待ち ため息ひとつ
画面の中は眩しすぎて
「大丈夫」なんてスタンプすら
打つのがしんどい日もある
夢の続き 語るより先に
今日をやり過ごすだけで精一杯
それでも靴紐ほどけないように
なんとか歩いてるんだよ
辛い日はポケットに手を入れて
うつむいたまま歩いたっていいじゃないか
誰かの理想になれなくても
消えずにここにいるだけでいい
心が凍りそうな夜には
街灯だけが味方みたいだな
それでも一歩進んだぶんだけ
昨日より少しマシってことでさ
いつか胸を張って歩けるような
そんな日が来るとしても今日はいい
丸まった背中のままで
ちゃんと生きてる自分を許してやれ
辛い日はポケットに手を入れて
猫背でゆっくり歩いたっていいじゃないか
転ばないように息してるだけで
今はそれが精一杯の「がんばってる」